私たちは、感染症を防ぐ知識と技術を提案し、安全安心な社会の実現を目指します。
今日、AIDS、SARS、高病原性インフルエンザなど、次々と新しい感染症が蔓延し、大きな社会問題を引き起こしています。しかしながら、ウイルス性感染症の治療薬の開発は決して順調に進んでいるとは言えません。その最大の理由は、感染症あるいは原因ウイルスを安全に取り扱う研究者や設備などの不足により、製薬業において新規抗ウイルス剤開発を進める環境が整備されていないことが一因と考えられます。
私たち AVSS では、新規薬剤開発における問題を解決することを目指し、種々の薬剤の抗ウイルス活性の評価を受託いたします。AVSS では HIV、インフルエンザウイルス等生きたウイルスを直接取り扱います。
さらに HIV の逆転写酵素やプロテアーゼなど、ウイルス特異的酵素の阻害評価を始めとしてお客様の様々なニーズにお応えすることができます。不明な点等お気軽にご相談ください
その他のウイルスおよびウイルス由来酵素などご相談に応じます。
ウイルス感染後に、残存した生細胞を染色液で染色し、ウイルスの感染の程度を定量します。この感染系に試験物質を添加しウイルス感染がどの程度抑制されるかを評価いたします。弊社では 96 ウェルプレートを使用した評価系 (図1) からプラーク形成試験系 (図2) までお客様のご要望に合わせ試験レイアウトをご提案させていただきます。
図 1 抗インフルエンザウイルス活性評価系 (96 ウェルプレート使用例)
96 ウェルプレートに MDCK 細胞を播種し、薬剤( Zanamivir)の段階希釈系列存在下でインフルエンザウイルス(A/WSN/33 )を一定量添加し、 37℃-5%CO 2 下で 3 日間培養した。(A)は試験後の細胞染色結果を示し、各ウェルの青色が生細胞の存在を意味している。(B)は(A)の染色結果をマイクロプレートリーダーで数値化し、グラフ化したものである。グラフの縦軸は細胞の生存率を示しており、横軸は薬剤濃度を示している。青色のバーがウイルス非感染群の数値を、赤色のバーが感染群の数値を示している。N 数は 2 (duplicate)で実施した。
図 2 プラーク形成試験
12 ウェルプレートに MDCK を播種し細胞単層を形成させた後、インフルエンザウイルス(A/WSN/33 )液の 10 倍段階希釈系列を添加し、37℃-5%CO 2下で 1 時間感染させた。感染後、細胞単層をアガロース含有の培養液で覆い 3 日間培養した。写真の青色の部分は生細胞を示しており、白く抜けた部分(=プラーク)がウイルス感染によって CPE が生じた細胞群を示している。1つの プラークは 1 つの感染性粒子から形成されると考えられる。
弊社では HIV プロテアーゼ発現誘導細胞 E-GFP293 を樹立しており、この細胞を利用して HIV プロテアーゼ阻害剤の評価を行っています。この系では評価に HIV を利用しないため、安全かつ極めて好感度にアッセイが可能です。
この系では HIV プロテアーゼ阻害活性のある物質により、細胞内での GFP 蛋白の発現が見られます。